ワイヤー矯正のメリットとは?費用と期間の目安を徹底解説

2024年12月25日(水)

こんにちは。東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」です。

ワイヤー矯正をしている男の子

ワイヤー矯正とは、歯に直接ブラケットと呼ばれる矯正装置を接着してワイヤーを通し、歯並びを整える治療方法です。マウスピース矯正に比べて強い力がかけられるため、より幅広い症例に対応できます。

本記事では、ワイヤー矯正の仕組みやメリット・デメリット、費用と期間の目安について解説します。マウスピース矯正との比較もしているので、矯正治療を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

ワイヤー矯正の仕組み

ワイヤー矯正の模型

ここでは、ワイヤー矯正によって歯が動く仕組みを確認しておきましょう。ワイヤー矯正では、歯に直接ブラケットと呼ばれる装置を装着し、そこにワイヤーを通して力を加え、歯を動かしていきます。

歯の周りには歯を支えている歯槽骨という骨があり、歯と歯槽骨の間には歯根膜という薄い膜が存在します。歯根膜には一定の厚みを保とうとする性質があり、矯正治療ではこの性質を利用して歯を移動させるのです。

ワイヤー矯正によって一定方向に力が加わると、歯が動く方向にある歯根膜は縮みます。歯根膜は、厚みを元に戻すために骨を溶かす細胞に作用します。反対側の引っ張られて伸びた歯根膜は、元に戻るために新しく骨を作るよう働きかけます。

矯正装置によって歯周組織に力を加えることで、骨の吸収と再生を引き起こして歯を少しずつ移動させるのが、矯正治療の仕組みです。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正のメリットのイメージ

ここからは、ワイヤー矯正のメリットについて解説します。

適応症例が多い

ワイヤー矯正は軽度から重度の歯列不正まで治療可能で、複雑な歯並びでも改善できます。マウスピース矯正の場合は、歯を大きく動かす必要がある症例には適していませんが、ワイヤー矯正では歯を大きく動かすことが可能です。

マウスピース矯正では治療が難しいと判断された症例であっても、ワイヤー矯正の場合は対応できる可能性が高い点は大きなメリットといえます。

矯正装置の自己管理が不要

マウスピース矯正の場合は、食事や歯磨きの時間を除いて1日20時間以上装着する必要があります。装着時間が不足すれば計画通りに治療が進まなくなるため、自己管理が非常に重要です。

しかし、ワイヤー矯正は自分で自由に取り外しができないため、自己管理の必要がありません。装置を管理するのが面倒な方や、装置を勝手に外す可能性があるお子さまなどにとっては、メリットが大きいといえるでしょう。

細かい調整が可能

ワイヤー矯正には、細かい調整がしやすいというメリットもあります。定期的に歯科医院で経過観察を行いながら、歯の動きに合わせてワイヤーを調整し、効率的に歯を移動させていくことが可能です。

ワイヤー矯正のデメリット

ワイヤー矯正のデメリットのイメージ

ワイヤー矯正のデメリットは、以下の通りです。

痛みを感じやすい

ワイヤー矯正は、マウスピース矯正より強い力をかけて歯を動かすため、痛みがでやすいという点はデメリットです。ワイヤーの調整直後から痛みを感じ始め、調整後2~3日が痛みのピークとされています。

調整直後は食事で痛みを感じることも多いため、硬い食べ物を控えて柔らかい食べ物を選ぶとよいでしょう。

矯正装置が目立つ

ワイヤー矯正では歯の表面に矯正装置を固定するため、マウスピース矯正よりも装置が目立ちやすいというデメリットがあります。特に、人と会話をする機会が多い方や人前に立つ機会が多い方にとっては、大きなデメリットかもしれません。

ただし、装置を歯の裏側に装着する裏側矯正や、ブラケットの素材にセラミックやジルコニアを選択すれば、目立ちにくくすることも可能です。

食事制限が必要

ワイヤー矯正中には食事制限が必要なことも、デメリットのひとつです。例えば、キャラメルやアメなどの粘着性の高い食べ物は装置にくっつきやすく、装置が外れる原因となるため避ける必要があります。

また、せんべいや骨付き肉などの硬い食べ物も、装置の破損を招く恐れがあるため注意しましょう。

歯磨きがしにくい

ワイヤー矯正の装置は歯に固定されており、自由に取り外しができません。そのため、歯磨きがしにくく、装置の周りに歯垢や食べカスなどが溜まりやすくなります。口腔内が不衛生になると、虫歯や歯周病のリスクが高まるので注意が必要です。

虫歯や歯周病を防ぐために、歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどを活用しながら、丁寧なケアを続けましょう。定期的に歯科医院でクリーニングを受けることも重要です。

ワイヤー矯正の費用と期間の目安

ワイヤー矯正の費用と期間のイメージ

ワイヤー矯正を検討していると「どのくらいの費用がかかるの?」「どのくらいの期間がかかるの?」などの疑問が出てくるでしょう。ここでは、治療にかかる費用と期間の目安について解説します。

治療にかかる費用

ワイヤー矯正は、保険適用外の自由診療です。そのため、歯科医院によって設定金額が異なります。

また、ワイヤー矯正の種類によっても費用は異なります。表側矯正の費用の目安は、部分矯正では30万~60万円、全体矯正では60万~130万円です。

矯正装置を歯の裏側に装着する裏側矯正の場合は、部分矯正で40万~70万円、全体矯正で100万~170万円程度かかります。上の歯で裏側矯正、下の歯では表側矯正をするハーフリンガル矯正は、部分矯正が35万~65万円、全体矯正で80万~150万円程度が目安です。

治療にかかる期間

ワイヤー矯正の治療にかかる期間の目安は、部分矯正では2か月~1年程度、全体矯正では1年~3年程度です。

ただし、これはあくまでも目安です。実際にかかる期間は患者さまの歯並びの状態や歯の状態によって異なるので、ご自身に要する期間を知りたい場合は、歯科医院で検査を受ける必要があります。

なお、ワイヤー矯正を含む矯正治療では、保定期間が設けられているのが一般的です。保定期間とは、移動した歯を安定させて歯列の後戻りを防ぐための期間のことで、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。

保定期間は矯正期間と同程度とされており、矯正期間が1年であれば保定期間も1年程度は最低でも必要です。歯並びが整った後も、保定装置をつけなければいけないことを理解しておきましょう。

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違い

ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについて紹介する女性

ワイヤー矯正とマウスピース矯正のどちらを選べばよいか、迷っている方も多いのではないでしょうか。ここからは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の違いについて解説します。

装置の違い

ワイヤー矯正は歯に装置を固定するため、患者様が自由に着脱することはできません。マウスピース矯正は自由に取り外しができるため、食事や口腔ケアを普段通りに行うことが可能です。

ただし、自由に取り外しができる分、自己管理が重要な方法でもあります。ワイヤー矯正は装置を着けたままの状態になるため、自己管理の手間を省くことができるでしょう。

見た目の違い

ワイヤー矯正の表側矯正では歯の表側に装置を固定するため、外から矯正装置が見えやすいでしょう。マウスピース矯正は透明の装置を使用するため、目立ちにくいのが特徴です。

ただし、ワイヤー矯正でも装置を歯の裏側に装着する裏側矯正や、目立ちにくいブラケットを選択すれば、デメリットを解消できます。

食事制限の違い

先にも述べた通り、ワイヤー矯正期間中は装置の破損や離脱を防ぐために、粘着性の高い食べ物や硬い食べ物を控える必要があります。マウスピース矯正は装置を取り外して食事をするため、特に制限をする必要はありません。

ただし、マウスピースの装着中に口にできるものは、水や無糖の炭酸水のみです。それ以外の飲食物を口にする際には、マウスピースを一旦取り外し、飲食後に歯磨きをしてから再度装置を装着するようにしましょう。

口腔ケアの違い

ワイヤー矯正は装置を常に着けたままの状態のため、装置の周りに歯垢や食べカスが溜まりやすいです。虫歯や歯周病のリスクが高いとされており、より丁寧な口腔ケアが求められます。

マウスピース矯正は口腔ケアの際に装置を取り外せるため、普段通りの歯磨きが可能です。

痛みの違い

ワイヤー矯正は、マウスピース矯正に比べて歯に強い力をかけるため、痛みが出やすいといわれています。

マウスピース矯正は、段階ごとに形の異なるマウスピースを交換しながら弱い力で徐々に歯を動かす方法です。そのため、ワイヤー矯正に比べると、歯の移動に伴う痛みが少ないという特徴があります。

対応症例の違い

マウスピース矯正は、歯並びが大きく乱れているケースなどの治療は難しいといわれています。ワイヤー矯正は細かい調整を得意とするため、複雑な症例にも対応可能です。

どちらの矯正方法があっているかは、患者さまの歯並びの状態などによって異なります。気になる方は、まずは詳しい検査を受けてみましょう。

まとめ

ワイヤー矯正をして歯並びが良くなった男性

歯に大きな力をかけて歯並びを調整できるワイヤー矯正は、幅広い症例に対応できます。矯正装置は歯の表面に固定されており患者様では取り外しができないので、自己管理が苦手な方でも継続しやすいでしょう。

マウスピース矯正に比べると装置が目立ちやすいですが、裏側矯正や目立たないブラケットを選択すれば解決できます。どの矯正方法を選べばよいか悩んでいる方は、一度歯科医師に相談してみてください。

ワイヤー矯正を検討されている方は、東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、子育て中のママとお子様に優しいクリニックを目指して、根管治療や入れ歯治療、ホワイトニング、小児歯科などさまざまな診療を行っています。診療案内ページもぜひご覧ください。

ゆずり葉歯科

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