歯周病予防に効果的な食べ物とは?食生活を見直して歯ぐきの健康を守ろう

2025年08月27日(水)

こんにちは。東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」です。

歯周病予防に効果的な食べ物について考える女性

歯ぐきからの出血や腫れ・口臭などの症状に悩まされていませんか。このような症状は、歯周病の典型的なサインです。歯周病は日本人の約8割が罹患していると言われる身近な病気ですが、実は毎日の食生活を見直すことで効果的に予防することができます。

本記事では、歯周病予防に効果的な食べ物と食生活のポイントについて詳しく解説します。

歯周病とはどんな病気?

歯周病になった歯茎と細菌のイメージ

歯周病は、歯と歯ぐきの境目に蓄積したプラークに含まれる細菌が原因で起こる感染症です。プラークは食べ物の残りカスと細菌が結合してできた粘着性のある膜状の物質で、わずか1mgの中に約10億個もの細菌が存在しています。

これらの細菌が産生する毒素によって歯ぐきに炎症が起こり、徐々に歯を支える組織が破壊されていくのが歯周病です。

歯周病の段階

歯周病は、大きく2つの段階に分類されます。初期段階である歯肉炎では、歯ぐきの炎症のみが起こり、歯を支える骨には影響がありません。この段階で適切なケアをおこなえば、完全に回復することが可能です。

しかし、歯肉炎が進行すると歯周炎へと発展し、歯を支える歯槽骨まで破壊されます。歯周炎になると失われた骨の回復は困難になるため、早期発見・早期治療が極めて重要となるでしょう。

歯周病の初期症状として、歯ぐきからの出血、腫れ・赤み・口臭などが挙げられます。進行すると歯ぐきの退縮・歯のぐらつき・膿の排出などの症状が現れ、最終的には歯の喪失につながります。

また、歯周病は糖尿病や心疾患・脳血管疾患などの全身疾患との関連性も明らかになっており、口腔内だけでなく全身の健康にも大きな影響を与える疾患です。妊娠中の女性では、歯周病が早産や低体重児出産のリスクを高めることも報告されています。

そのため、歯周病は適切な予防と管理が重要な病気といえます。

歯周病を悪化させる食べ物

口腔内の細菌が好む砂糖

歯周病の予防を考える上で、まずは歯周病を悪化させる可能性のある食べ物について理解することが重要です。

糖分の多い食べ物・飲み物

もっとも注意すべきなのが、糖分を多く含む食べ物や飲み物です。砂糖や果糖・ブドウ糖などの糖類は、口腔内の細菌にとって絶好の栄養源となります。歯周病の原因菌である嫌気性細菌は、糖分を代謝する際に酸を産生し、この酸が歯ぐきの炎症を悪化させる要因となるのです。

キャンディやケーキなどの甘いお菓子はもちろん、清涼飲料水やスポーツドリンクも糖分を多く含んでいる食品です。これらの飲み物を頻繁に摂取すると口腔内が長時間酸性状態になるため、歯周病のリスクが高まるでしょう。

粘着性の高い食べ物

歯に付着しやすい粘着性の高い食べ物も、歯周病を悪化させる要因となります。キャラメルやグミ・ドライフルーツ・餅などは歯の表面や歯間に長時間留まりやすく、細菌の温床となります。これらの食べ物を摂取した後は、速やかに口をゆすぐが歯磨きをすることが重要です。

また、パンやクラッカーなどの炭水化物も、口腔内で糖分に分解されるため、摂取後のケアが必要となります。

酸性度の高い食べ物・飲み物

柑橘類や酢を使った料理・炭酸飲料などの酸性度の高い食べ物や飲み物も注意が必要です。直接的に歯のエナメル質を軟化させ、歯周病菌が侵入しやすい環境がつくられます。

スポーツドリンクやエナジードリンクは糖分と酸性度の両方の問題を抱えているため、頻繁な摂取は避けるべきでしょう。

アルコール類

アルコールは、唾液の分泌量を減少させる作用があります。唾液には口腔内の細菌を洗い流す自浄作用と呼ばれる重要な役割があるため、唾液の減少は歯周病のリスクを高める要因となります。

また、アルコール度数の高い飲み物は口腔粘膜を刺激し、炎症を悪化させる可能性もあります。適度な量に留めるとともに、飲酒後は十分な水分補給を心がけることが大切です。

歯周病予防に効果的な食べ物

歯周病予防に効果的なキウイとイチゴ

歯周病を悪化させる食べ物がある一方で、積極的に摂取することで歯周病予防に効果的な食べ物も数多く存在します。

抗酸化作用のある食べ物

歯周病は細菌感染による炎症疾患であるため、抗酸化作用のある食べ物の摂取が予防に効果的です。ビタミンCを豊富に含むブロッコリーやキウイフルーツ・いちごなどは、歯ぐきの炎症を抑制し、コラーゲンの合成を促進する働きがあります。

また、ビタミンEを含むアーモンドやほうれん草・β-カロテンを含む人参やかぼちゃなども強力な抗酸化作用を持ち、歯周組織の健康維持に貢献します。

抗菌・抗炎症作用のある食べ物

抗菌・抗炎症作用を持つ食べ物も、歯周病予防に有効です。緑茶に含まれるカテキンは強力な抗菌作用を持ち、歯周病菌の増殖抑制が期待できます。1日2〜3杯の緑茶を飲む習慣をつけることで、口腔内の細菌バランスを改善できるでしょう。

また、にんにくや生姜に含まれる硫黄化合物やジンゲロールは、優れた抗菌・抗炎症作用を発揮します。蜂蜜も天然の抗菌物質を含んでおり、適量を摂取することで口腔内の健康維持に役立つでしょう。

カルシウムとビタミンDを含む食べ物

歯と歯を支える骨の健康維持には、カルシウムとビタミンDの十分な摂取が欠かせないでしょう。牛乳やチーズ・ヨーグルトなどの乳製品、小魚、海藻類はカルシウムの優良な供給源です。

ビタミンDは魚類に多く含まれており、カルシウムの吸収を促進する重要な役割を果たします。これらを組み合わせた食事を心がけることで、歯周組織の強化につながるでしょう。

食物繊維が豊富な食べ物

食物繊維を豊富に含む食べ物は、咀嚼回数を増加させ、唾液の分泌を促進する効果があります。りんごやキャベツなどの繊維質の多い野菜や果物はもちろん、玄米や全粒粉パンなどの未精製の穀物も食物繊維が豊富で、よく噛むことで口腔内の自浄作用を高められます。

歯周病予防のために食事以外で大切なこと

オーラルケアのイメージ

食生活の改善だけでなく、総合的なアプローチが歯周病予防には不可欠です。

正しい歯磨きとオーラルケア

歯周病予防の基本は、正しい歯磨きによるプラークコントロールです。歯ブラシは毛先が柔らかく、ヘッドが小さいものを選び、歯と歯ぐきの境目を意識して磨くことが重要です。

ブラッシングは最低でも1日2回、理想的には毎食後におこなって1回につき3分以上かけて丁寧に行いましょう。また、歯ブラシだけでは除去できない歯間のプラークには、デンタルフロスや歯間ブラシを併用することが効果的です。

抗菌作用のあるマウスウォッシュを使用することで、ブラッシングでは届きにくい部分の細菌も減少させられます。

定期的な歯科検診とプロフェッショナルケア

どんなに丁寧にセルフケアをおこなっても、完全にプラークを除去することは困難でしょう。そのため、歯科医院での定期的な検診とプロフェッショナルクリーニングを受けることが大切です。

3〜6か月に1回の頻度で歯科医院を受診し、歯石の除去や歯周ポケットの清掃を受けることで、歯周病の早期発見・早期治療が可能になります。また、歯科衛生士による正しいブラッシング指導を受けることで、セルフケアの質も向上するでしょう。

生活習慣の改善

喫煙は歯周病の最大のリスクファクターのひとつです。タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は血管を収縮させ、歯ぐきへの血流を阻害します。その結果、歯ぐきの炎症症状が現れにくくなり、歯周病の発見が遅れる傾向があります。

また、喫煙は免疫機能を低下させ、歯周病の進行を加速させるため、禁煙は歯周病予防において極めて重要です。

さらに、慢性的なストレスは免疫システムを弱体化させ、歯周病菌に対する抵抗力を低下させます。ストレスによって歯ぎしりや食いしばりがある場合、歯周組織に過度な負担をかけ歯周病を悪化させる要因となります。

適度な運動や十分な睡眠・リラクゼーション法の実践など、ストレス管理に努めることが歯周病予防につながります。

全身疾患の管理

糖尿病や心疾患などの全身疾患は、歯周病と密接な関係があります。なかでも糖尿病は歯周病を悪化させる要因となるため、血糖値のコントロールが重要です。定期的に健康診断を受け、全身の健康状態を把握・管理することで、歯周病のリスクを軽減できます。

また、薬物療法を受けている場合は、一部の薬剤が口腔乾燥や歯ぐきの腫れを引き起こす可能性があるため、歯科医師に服用薬について相談することも大切です。

まとめ

歯周病予防をして健康な口腔内を保つ笑顔の女性

歯周病は日本人の多くが罹患する身近な病気ですが、適切な食生活とセルフケアによって予防することが可能です。糖分の多い食べ物や粘着性の高い食品を控える一方で、抗酸化作用や抗菌作用のある食べ物を積極的に摂取することが重要です。

また、正しい歯磨きや定期的な歯科検診・生活習慣の改善など、総合的なアプローチが歯周病予防には不可欠となります。歯ぐきの健康は全身の健康とも密接に関連しているため、毎日のケアを怠らず、気になる症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。

歯周病予防を検討されている方は、東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、子育て中のママとお子様に優しいクリニックを目指して、根管治療や入れ歯治療、ホワイトニング、小児歯科などさまざまな診療を行っています。診療案内ページもぜひご覧ください。

ゆずり葉歯科

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