歯周病の治療費は保険適用となる?いくらくらい?進行段階別に紹介!
こんにちは。東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」です。
歯周病かもしれないと気になった場合「高い費用は払えない」「治療費は高い?」「保険で治療はできる?」と、治療費のことが頭によぎる方も少なくありません。しっかりと治療を受けなければならないことは理解していても、治療費のことが不安な方は多いでしょう。
今回は、歯周病の治療費について解説します。保険適用の治療内容や、歯周病の進行段階別の治療費、できるだけ安く抑えるためのポイントも説明しますので、ぜひ最後までお読みください。
歯周病の基本的な治療方法
歯周病になった場合、基本的に次の治療を施します。
- ブラッシング指導
- 歯石除去
特に、初期の歯周病だと、ブラッシング指導や歯石除去によって歯茎が回復することも少なくありません。重度の歯周病や、基本的な処置で十分な回復が確認できない場合は、さらに次のステップへと治療を進めます。
本項目では、ブラッシング指導や歯石除去の重要性、重度の場合の治療法について考えましょう。
ブラッシング指導
「歯磨きは毎日しっかりしている」「子どもではないのだから歯磨きくらいできている」と感じる方もいるでしょう。確かに、歯磨きを毎日している方は少なくありません。
しかし、日課として歯磨きをしていても、しっかりと磨けているとは限りません。歯ブラシの形が歯並びに合っていなかったり、歯ブラシの毛先が歯面に当たっていなかったり、同じ箇所に磨き残しがあるケースも多いのです。
歯磨きの癖により同じ場所にプラークが溜まっていると、歯周病の原因になります。ブラッシング指導では、歯科衛生士が一人ひとりの口腔内に合わせた歯磨きの方法を提案します。また、歯間ブラシやデンタルフロスの正しい使い方の説明も実施します。
歯磨きの癖を見極めたり、お口の形に合った歯ブラシを選んだりすることで、磨き残しが減り歯茎の状態が回復するでしょう。
歯石除去
歯石除去で、歯茎の上についている歯石を機械で洗浄したり、歯茎の下に付着した歯石を手で取り除いたりします。歯石はプラークが石灰化したものです。表面がゴツゴツとしており、プラークや歯周病菌が付着する原因になります。
歯石を取り除き、歯周病の要因を排除することで歯茎の炎症が治ります。
しかし、歯石除去の処置は一度で完了させられないこともあります。まずは、機械で歯茎の上についている歯石を取り除きますが、その治療をスケーリングと呼びます。スケーリング後、今度は歯茎の下に付着している歯石と細菌を取り除くルートプレーニングを実施します。
SRPは数回に分けて行うため、治療期間がかかることも少なくありません。レントゲンや歯茎の検査結果などをもとに、手作業で歯根についている歯石を除去し、歯根をツルツルの状態にします。
重度の場合の治療方法
重度の歯周病では、SRPの後の再検査で歯茎の回復が見られないこともあります。その場合、外科手術を検討します。外科手術の治療例は、下記のとおりです。
- フラップ手術
- エムドゲイン
フラップ手術は、麻酔をして歯茎を切開し、歯根や歯石が見える状態にして直接汚れや歯石、細菌を除去する手術です。重度の歯周病で歯茎のポケットが深いと、通常のSRPでは器具が奥まで届きません。歯茎を切開することで、歯茎の深くに付着した歯石を除去します。
エムドゲインは、溶けた顎の骨や破壊された歯周組織を再生する薬です。細胞を活性化させる作用があるため、歯周病で下がった骨や歯茎が回復しやすくなるでしょう。
歯周病の治療費は保険適用の対象となる?
基本的に、歯周病の治療費は保険適用です。例えば、下記の治療には保険が適用されます。
- 歯周検査
- SRP
- フラップ手術
歯周病の基本的な治療や一部の外科手術は、保険適用の対象です。
しかし、エムドゲインを塗布する場合は、保険適用外です。治療にかかる手術費用や、薬代などを自費で支払わなければなりません。
歯周病の治療は保険適用でできるものもあれば、自費治療の選択もできます。また、最初から自費で治療をすることも可能です。自費で治療する場合、保険適用の治療のように制約がありません。そのため、より早く丁寧に治療できるメリットがあります。
それぞれのメリットやデメリットを考慮し、どこまで治療するか決定しましょう。
歯周病の治療費[進行段階別]
歯周病の治療にかかる費用は、歯周病の進行状況によって異なります。軽度の段階で治療を開始した場合は費用が安く、保険適用内でも回復する可能性が高いでしょう。
一方で、重度の歯周病の場合、治療期間が長くなります。外科手術などの治療が必要なケースや保険外での治療を提案される場合などもあり、治療費が高くなる傾向があります。
本項目では、歯周病の治療費を進行段階別に紹介します。
軽度の歯周病
軽度の歯周病にかかる費用の目安は、5,000円〜1万円(3割保険の場合)です。自費だと1万円〜5万円ほどです。
軽度の歯周病では、歯周検査、SRP、ブラッシング指導などの治療を施します。ごく初期の歯周病の場合、SRPの必要がないと判断される可能性もあるでしょう。治療にかかる期間は一般的に1か月〜2か月です。
中度の歯周病
中度の歯周病にかかる費用の目安は、保険治療の場合1万円〜5万円、自費だと5万円〜50万円です。治療にかかる期間は、3か月〜1年です。
中度の歯周病は、軽度の歯周病と同様、歯周検査やSRP、ブラッシング指導などを中心に治療します。SRPの後、歯茎の炎症が治っていない場合は再度SRPを施します。
それでも状態の改善が見られない場合は、外科処置をする場合もあるでしょう。その間に、何度か検査を実施するため、治療にかかる期間が長く費用も高くなります。
重度の歯周病
重度の歯周病にかかる費用目安は、保険治療だと3万円〜10万円、自費だと20万円以上です。1年以上治療期間がかかる場合も少なくありません。
重度の歯周病は、歯茎の炎症がひどく顎の骨も溶けている状態です。歯がグラグラしているため、抜歯をしなければならないこともあるでしょう。
歯を残せる場合でも、外科手術が必要なケースが多いです。エムドゲインなど、保険が適用にならない手術をすることも少なくありません。そのため、治療が長引き、治療にかかる費用は高くなりやすいです。
歯周病の治療費を安く抑えるためにできること
歯周病の治療は保険適用ですが、長い治療期間がかかり費用の負担が増加することには変わりません。できるだけ治療費を抑えたいと思うことでしょう。
本項目では、歯周病の治療費を安く抑えるためにできることを解説します。
できるだけ早く通院する
歯周病かもしれないと思ったら、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。上記でも考えたように、歯周病の治療費は重度になるほどに高くなります。症状が軽いうちに治療を始めると、費用を安く抑えられるでしょう。
歯周病の初期は自覚症状が分かりにくい場合もありますが、下記の点に注意しましょう。
- 歯ブラシの毛先に血がつく
- 歯茎が赤く腫れている気がする
- 歯茎の三角の部分が丸くなっている
歯茎に炎症があることで、出血したり腫れたりします。健康な歯茎だと歯と歯の間の歯茎は三角形ですが、歯周病になると腫れて丸くなることがあります。
気になる症状を見つけた場合は、できるだけ早く歯科医院で確認しましょう。
自宅で口腔ケアを徹底する
歯周病にならないために、自宅での口腔ケアを徹底しましょう。毎日歯磨きをしていても、同じ箇所に磨き残しがあると、その部分が歯周病になります。また、歯ブラシだけでは歯と歯の間や、歯と歯茎の境目、歯の裏側などに毛先が届きません。
磨き残しをなくし、口腔ケアを徹底するためには、まずは自分の磨き方の癖を知ることが大切です。その後、正しい磨き方を身につけ、デンタルフロスやタフトブラシなどのツールを併用することも欠かせません。
正しい磨き方は、歯科医院で指導を受けられます。歯科衛生士が患者さま1人ひとりの歯並びや口腔状態に合わせた磨き方をお伝えしますので、一度受けてみてはいかがでしょうか。
定期検診に通う
自覚症状があってもなくても、定期検診に通うことが大切です。定期検診では、歯茎の検査をして、歯周病になっていないか確認します。また、スケーリングなどの処置を施し、すでについている歯石やプラークを除去し、歯周病にならないように予防します。
歯周病になっている場所や経過観察が必要な箇所が見つかった場合は、適切な処置をすぐに施せるでしょう。また、自分の歯茎の状態を把握することで、口腔内の健康を保つためのモチベーションにもなります。結果的に、歯周病の治療を安くすることにつながるのです。
まとめ
今回は、歯周病の治療費について考えました。歯周病は、保険適用で治療できます。軽度の歯周病の場合、治療費は5,000円〜1万円ですが、重度になると10万円を超えることもあります。
歯周病の基本的な治療は、歯周検査、SRP、ブラッシング指導です。中度から重度の歯周病の場合、外科手術をすることも少なくありません。歯周病の治療費を安く抑えるためには、初期段階で来院し早めに治療を始めることが重要です。
日頃から口腔ケアを徹底し、定期検診に通って歯周病を予防しましょう。
歯周病治療を検討されている方は、東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、子育て中のママとお子様に優しいクリニックを目指して、根管治療や入れ歯治療、ホワイトニング、小児歯科などさまざまな診療を行っています。診療案内ページもぜひご覧ください。