歯科医師、衛生士がお母さんに望むこと

2021年05月20日(木)


大学時代の同級生の呟きのようなFBの投稿

新患の3歳のお子さんがランパントカリエスで痛くて仕方ないとかけこんできた
むし歯があっても痛くなければ温存していく方法もあります
私も普段は麻酔もあまり使わずに処置します
ですが、泣いて寝れないほどの痛みが出てる場合は話は違います
麻酔をしても、効きが悪いから、お互いに地獄をみながらの処置になります

《ランパントカリエス》 と言ってもいいくらいです

どんな病気か

かなり進行した虫歯が、多数の歯に一度に一気におこる病気で、しかも早い時期に歯髄までが侵されてしまう特徴がある病気です。別名、汎発性(はんぱつせい)う蝕(うしょく)ともいいます。

この病気は、虫歯に対する抵抗力の弱い幼児期から小学生低学年(4~8歳前後)の乳歯、中学生から成人前(11~19歳ごろ)の生え揃ったばかりの比較的きれいな永久歯が掛りやすく、女児に多く一般的にやせ型の子供によくみられる傾向があります。

普通は、虫歯になりにくいといわれる下アゴの前歯にも発生してしまうこともあり、初期のうちに治療を受けないと乳歯とはいえ、多くの歯を失うことになってしまいます。

症状

多数の歯と歯茎との境目(歯の生えぎわ)の部分が同時に褐色へと変色し、非常に柔らかくなってしまいます。また、歯茎自体が柔らかくなってしまうので食べ物を噛み砕く(咀嚼)ことができなくなってしまい、硬いものは一切食べられなくなる場合があります。また、食べ物を噛み砕くことができなくなってしまうことが原因で、食欲がひどく減退してしまい、体力も衰退し色々な病気を発症してしまう場合もあります。

幼少期から小児期は抵抗力も低いため、特にこの病気には気を付けてください。

原因

虫歯のできてしまう過程は、普通の虫歯と同じですが、幼児期を過ぎても哺乳瓶を長期間使用したり、食事の際に炭水化物を含んだ食品を多く取り過ぎたり、間食の回数が多いなど、ロの中に糖分が常に溜まっている時間が長いなどが原因となっておこると考えられています。

治療

虫歯になり柔らかくなってしまった部分を早急にとり除き、患部にセメントなどを詰めて、虫歯の進行をひとまず防ぐ処置を行い、歯の神経や歯髄を保護します。その後、患部を削り取った後に耐久性の高い充填剤を詰める治療を行い経過観察となります。 また、歯の全体にフッ素樹脂を塗布し虫歯の発症を予防したり、歯磨きやブラッシングの方法を指導したり、食事(炭水化物の過食や間食の是正)の改善をご家族全員に協力してもらうなどの方法で再発しないようにします。

近年では、バランスの良い食生活となり、また、口腔ケア商品の開発や品質の向上などにより、ランパントカリエスの発症率は非常に低くなっているのが現実です

しかし、今年はマスク生活の副産物で口呼吸をしやすい環境になっているのも事実

コロナ対策をしっかりとしているクリニックに、痛くなってからの来院ではなく、痛くならないための来院をしてもらいたいです

 

私達歯科医師もなにも、お子さんに厳しいこといいたくはないし、苦しいことを強いたくもないんです
でも、それには保護者の方の協力が不可欠なんです
クリニックにいらしてから
 
 
『痛くないよ〜』
『恐くないよ〜』
『痛いことはしないよ〜』
って言うお母さんが時々いらっしゃいますが
子どもは察しがいいですから、そんな事言ったら
「痛いことするんだ、きっと。恐いなぁ」
と感じとってしまいます
そして泣き出すかもしれません
お母さんの声がけはなるべくポジティブに
『大丈夫だよ、〇〇ちゃんの歯を数えるんだよ!何本生えたかな?って。小さい鏡みながら!』
これだけです✨
私は嘘はつきません。嘘をついてだましても、一回は治療ができますが、その後は信頼関係が築けなくなりますから、魔法を使うよ!なんていい方はしません。
痛い事をしたくないなら、させたくないなら、親子で見直すべきところは真面目に取り組むべきです
あまり、ゆずり葉歯科にはいらっしゃいませんが、私達に磨かせて、フッ素を塗れば大丈夫と他力本願な方がいると聞きますが、フッ素は虫歯にならない魔法のくすりではありません
セルフケア、食生活、生活習慣
この3つがいい塩梅でバランスとれて初めて健口を保てます
Check Upに行ってくださいませね!

ゆずり葉歯科

TEL 03-6661-0070

〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1-16-1

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