インビザライン・ファーストとは?治療をはじめる前に理解しておくこと!

2025年03月12日(水)

こんにちは。東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」です。

インビザラインファーストのマウスピースを装着する男の子

子どもの歯並びが気になったとき、矯正治療を検討する保護者の方は多いでしょう。中でも、インビザライン・ファーストという治療法が注目を集めています。

治療を始める前には、適応条件やメリット・デメリット、費用などをしっかり理解しておく必要があるでしょう。何も知らずに治療を始めると、思わぬ問題に直面する可能性もあります。

この記事では、インビザライン・ファーストを始める前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。お子さまの矯正治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インビザライン・ファーストとは

インビザライン・ファーストを乗せている子どもの手

インビザライン・ファーストとは、米国のアライン・テクノロジー社が開発した小児向けのマウスピース型矯正です。インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在している6歳~10歳の子どもを対象とした治療法です。

ただし、治療可能かどうかは、年齢ではなく口内の状態で判断します。11歳でも治療可能なお子さまもいれば、10歳でも治療できないこともあります。

子どもの成長を利用し、顎の骨の成長を促しながら歯並びを整えることができるのが特徴です。また、透明なマウスピースを使用するため、目立ちにくく痛みも少ないのが利点です。

インビザライン・ファーストの適応条件

考える女の子

インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が混在している混合歯列期の子どもを対象とした治療法です。通常6歳~10歳ごろが治療対象とされていますが、実際には身体年齢のみで治療の可否を決定することはありません。

インビザライン・ファーストで治療を受けるためには、下記3つ全ての条件が揃っている必要があります。

  • 第一大臼歯が萌出している
  • 切歯のうち少なくとも2歯が2/3以上萌出している
  • 少なくとも3/4顎に乳歯(C、D、E)または未萌出の永久歯 (3、4、5)が2歯以上ある

つまり、永久歯の奥歯がすでに生えていて、前歯への永久歯への生え替わりが進んでおり、乳歯もしくは生えていない永久歯が残っている状態でなければなりません。ご自身で判断するのは難しいので、歯科医師に確認してもらいましょう。

インビザライン・ファーストのメリットは?

インビザライン・ファーストのメリットのイメージ

インビザライン・ファーストには、メリットが多くあります。特に、見た目や快適性の面で優れているため、子どもがストレスなく矯正治療を受けやすいのが魅力です。

ここでは、インビザライン・ファーストの主なメリットを紹介します。

透明で目立ちにくい

インビザライン・ファーストの最大の特徴は、見た目が気にならないことです。ワイヤー矯正では金属の装置が目立ちますが、透明なマウスピースを使用するインビザライン・ファーストなら周囲に気づかれにくいため、心理的負担が軽減されます。

取り外し可能

インビザライン・ファーストは、食事や歯磨きの際に取り外すことができます。そのため、食事の制限が少なく、好きなものを食べられるのが大きなメリットです。

また、歯磨きもしやすいため、矯正中のむし歯リスクを抑えることができます。

痛みや違和感が少ない

ワイヤー矯正では、装置が口内に当たって口内炎ができたり、ワイヤーの締め付けによる痛みが発生したりすることがあります。インビザライン・ファーストではプラスチック製の滑らかなマウスピースを使用するため、口の中を傷つけるリスクが低く痛みも少ないとされています。

歯列の拡大と歯の配列を同時にできる

お子さまの小児矯正は、1期治療と2期治療に分けられます。基本的には、1期治療(5〜12歳頃)で顎を広げて歯を並べるスペースを確保した後、2期治療(12歳以降)に歯を直接移動させて歯並びを整えます。

歯列の拡大と歯の配列を分けて行うため時間がかかり、2つの治療を実施するため費用の負担も増加する傾向があります。

しかし、インビザライン・ファーストでは2つの治療を同時に行えます。そのため、矯正治療にかかる期間・費用を短縮できる可能性があるのです。

通院回数が少ない

他の矯正方法の場合は1カ月に1回程度の通院が必要ですが、インビザライン・ファーストでは2〜3カ月に一度が目安です。忙しい日常の負担を軽減できることもメリットでしょう。

スポーツなどへの影響が少ない

固定式の矯正器具の場合、スポーツ中に装置が唇や頬に当たってケガをするリスクがあります。インビザライン・ファーストなら取り外しできるため、矯正治療を進めながらスポーツや演奏を楽しむことが可能です。

インビザライン・ファーストのデメリットは?

インビザライン・ファーストのデメリットのイメージ

インビザライン・ファーストには多くのメリットがありますが、一方で注意すべきデメリットも存在します。治療を始める前にしっかり理解し、お子さまに合った矯正方法かどうかを検討することが大切です。

毎日20時間以上の装着が必要

インビザライン・ファーストは、毎日20時間以上装着しないと十分な効果が得られません。装着時間が短くなると、治療計画が遅れることがあります。

食事や歯磨き以外の時間は常に装着している必要があるため、お子さまの自己管理や保護者のサポートが求められます。

装置の紛失や破損のリスクがある

取り外しができる点はメリットでもありますが、同時にマウスピースを紛失したり破損したりするリスクもあります。特に、小さな子どもは、外したマウスピースを置き忘れたり、誤って捨てたりすることがあるため注意が必要です。

こまめなメンテナンスが必要

マウスピースは毎日清潔に保つ必要があります。放置すると細菌が繁殖し、口臭やむし歯の原因になります。マウスピースの洗浄や管理をしっかり行わないと、口腔環境が悪化する可能性があるのです。

お子さまだけで十分に清掃できない場合、保護者の方も協力しながら清潔に保つ必要があります。

インビザライン・ファーストの費用

インビザライン・ファーストの費用のイメージ

インビザライン・ファーストの費用は、歯科医院や地域によって異なりますが、一般的には40万円から80万円程度が相場とされています。治療にかかる総額や支払い方法を事前に確認することが重要です。

治療費の内訳

まず、初診や検査の費用がかかります。1万円から5万円ほどで、レントゲン撮影や口腔内スキャン、診断を行うための費用です。

治療費の大部分を占めるのが、マウスピースの作成費用です。治療計画に基づいて、複数のマウスピースが作成され、40万円から60万円程度になることが一般的です。

また、定期的な通院が必要となり、1回あたり3,000円から5,000円程度の診察費用が発生します。治療の途中で計画の変更が必要になった場合、新たにマウスピースを作成することもあり、その際には追加の費用が発生する可能性があります。

健康保険の適用について

インビザライン・ファーストは基本的に自由診療であり、健康保険は適用されません。

ただし、厚生労働省が認める特定の症例に該当する場合には、一部、保険が適用される場合があります。例えば、顎変形症などの疾患に起因する矯正治療は保険適用の対象となる可能性があるため、事前に歯科医師に相談するとよいでしょう。

医療費控除について

矯正治療は医療費控除の対象となることが多いです。1年間に一定額の医療費を支払った場合には、確定申告を行うことで所得税の還付を受けられます。

特に、お子さまの矯正治療費は保護者の扶養控除の対象にもなるため、領収書をしっかりと保管し、確定申告を忘れずに行うことが大切です。

まとめ

楽しそうな両親と子ども

インビザライン・ファーストは、6歳~10歳の混合歯列期の子どもを対象としたマウスピース型の矯正治療です。見た目が気にならず、痛みが少ないという特徴があります。

快適に治療が進められる点が大きなメリットであり、取り外しが可能なため食事や歯磨きがしやすいのも魅力です。さらに、成長期の顎の発育を利用しながら歯並びを整えることができるため、将来的な本格矯正の必要性を減らせる可能性があります。

毎日20時間以上の装着が求められるため、自己管理ができるかどうかが治療の成功に大きく影響します。また、マウスピースを紛失したり破損したりするリスクもあるため、保護者のサポートが不可欠です。

インビザライン・ファーストを検討されている方は、東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」にお気軽にご相談ください。

当院は、子育て中のママとお子様に優しいクリニックを目指して、根管治療や入れ歯治療、ホワイトニング、小児歯科などさまざまな診療を行っています。診療案内ページもぜひご覧ください。

ゆずり葉歯科

TEL 03-6661-0070

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