プレオルソとは?矯正を始める前に知っておきたい基礎知識
こんにちは。東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」です。

プレオルソは、予防矯正で使用される取り外し式の装置です。
子どもの歯並びが気になる保護者の方のなかには、プレオルソとはどのようなものなのか気になる方もいるでしょう。「プレオルソのメリットは?」「費用はどれくらいかかるの?」など気になる方もいるかもしれません。
この記事では、プレオルソのメリット・デメリットについて解説します。プレオルソの治療期間や費用相場についても解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
プレオルソとは

プレオルソとは、子どもの1期治療の際に使用するマウスピース型矯正装置です。プレオルソを装着して、口周りの筋肉のバランスを整えることで、間接的に歯並びが整うように促します。
プレオルソは、ポリウレタンという柔らかい素材でできています。口にフィットしやすく、口腔内の粘膜を傷つけにくいため、お子さまも続けやすいでしょう。
また、プレオルソを装着するのは就寝時と昼間の1〜2時間ほどです。家の中でだけ装着すれば良いため、学校生活に支障が出る心配もありません。
プレオルソの目的
プレオルソを使用する目的は、口周りの筋肉のバランスを整え、顎の成長をサポートすることです。
顎の成長が不十分だと、歯並びが悪くなることがあります。しっかりと噛んで食べる習慣がなかったり、口呼吸の癖があったりすると、顎が正しく成長せずに歯並びが乱れることがあるのです。
これらの習慣や癖を放置していると、歯並びだけでなく口腔機能全体や全身の健康に影響を及ぼす可能性もあります。歯が正しい位置に生えるように促すために、プレオルソを使って口の筋肉のバランスを整えるのです。
プレオルソは何歳から?

プレオルソは、口の筋肉や顎の骨が柔軟に成長しやすい4〜10歳の間で使用するのが良いとされています。
ただし、顎の骨が成長するスピードには個人差があります。歯科医師の判断によっては適応年齢でなくても、プレオルソを使用して治療するケースもあるでしょう。プレオルソにはいくつかのサイズがあり、お子さんの歯並びの状態や口の大きさに合ったものを選択します。
プレオルソのメリット

プレオルソには、どのようなメリットがあるのだろうと考えることもあるでしょう。ここでは、プレオルソを使用して治療を行うメリットについて解説します。
本格的な矯正をスムーズに進めやすい
プレオルソで治療したあと、歯並びを整えるために矯正治療を行う場合があります。のちに別の方法で矯正治療をするのであれば、プレオルソで治療をする意味がないのではないかと考える方も少なくありません。
しかし、先にプレオルソを装着して治療を行うことで、口周りの筋肉のバランスが整い、顎を正しく成長させることができます。これによって、歯が並ぶための十分なスペースを確保できれば、本格的な矯正治療が必要になった場合でも治療がスムーズに進む場合があるのです。
これによって、費用を抑えられる場合もあります。
痛みが少ない
痛みが少ない点もプレオルソのメリットです。上記の項目でも触れましたが、プレオルソは柔らかい素材でできており、子どもの口を傷つけない作りになっています。
また、プレオルソは歯に力を加えて動かす装置ではありません。顎の成長を促しながら、間接的に歯並びが整うように促す装置であるため痛みが出にくいのです。そのため、お子さんへのストレスも少ないでしょう。
歯並びに影響を及ぼす癖を改善できる
歯並びに影響を及ぼす癖を改善できるのも、プレオルソのメリットです。指しゃぶりや口呼吸、舌で歯を押す癖などによって歯並びが悪くなることがあります。プレオルソを装着し、これらの癖を改善することで、歯並びが乱れるのを防ぐことができます。
舌の正しい使い方や口呼吸の改善などが期待できるため、口腔機能全体にとってのメリットが多い治療方法です。これらの癖が改善されれば、矯正治療で整えた歯並びの維持にもつながるでしょう。
取り外しができる
プレオルソは取り外しができ、1日の装着時間が短いことも、大きなメリットです。プレオルソは就寝時と日中の1〜2時間ほど装着すれば良く、学校や習い事に行くときには装着する必要がありません。
また、食事や歯磨きのときには外せます。ふだんどおりに歯磨きができ、装置のお手入れもしやすいため、虫歯になるリスクを軽減できるのです。
プレオルソのデメリット

プレオルソには多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。メリットとデメリットの両方をしっかりと理解したうえで検討することが大切です。本項目では、プレオルソのデメリットについて見ていきましょう。
子どものやる気に左右される
プレオルソは毎日決められた時間装着する必要があるため、治療の効果は子どものやる気に左右されます。
日中に装着するのを忘れたり、装着せずに寝たりするケースも考えられます。また、子どもが寝ている間、無意識にマウスピースを取ってしまう可能性もあるでしょう。プレオルソを毎日決められた時間装着しなければ、計画通りに治療が進みません。
取り外しができる点は大きなメリットですが、子どもの協力が得られないと治療の進み具合が左右される場合があるのです。子どもが装置の装着に慣れるまで、保護者の方が声掛けをしてサポートする必要があるでしょう。
歯並びを完璧に整えることはできない
プレオルソでは、口周りの筋肉のバランスを整え、顎の成長を促すことで、歯が正しい位置に生えるように導きます。
しかし、プレオルソだけで、歯並びを完璧に整えることはできません。プレオルソでの治療が終了し、永久歯が全て生えそろった段階で本格的な矯正を始めるケースが多いです。
ただし、プレオルソを使用することで、歯を並べるスペースを確保しておけば、本格的な矯正の際に、抜歯したり外科手術をしたりする必要がなくなる場合があります。
プレオルソの治療期間

一般的にプレオルソの治療期間は、6か月〜2年が目安です。治療後は、定期的に歯科医院へ通い、経過観察が必要です。正しい位置に歯が生えてきているかなどを確認し、歯が生えそろった段階で、本格的な矯正(2期治療)を開始するか判断します。
プレオルソの治療期間はあくまで目安です。子どもの顎が成長するスピードに合わせてプレオルソの装着期間を調整するため、人によって治療期間が異なります。また、プレオルソの装着時間が短かったり、装着し忘れたりすると、治療が長引く場合があります。
プレオルソの費用

一部の症例を除いて、子どもの矯正治療は基本的に保険適用外です。自由診療なので、費用は歯科医院によって異なりますが、目安は3万〜20万円程度です。定期的な検診にかかる費用が含まれている場合もあれば、通院ごとに費用がかかる場合もあります。
費用設定の詳細については事前に歯科医院で確認し、総額でどれくらいの費用がかかるのか理解したうえで治療を進めることが大切です。
まとめ

今回は、プレオルソのメリット・デメリットや費用、治療期間などについて解説しました。
プレオルソは、子どもの口周りの筋肉のバランスを整え、顎の成長をサポートするマウスピース型の装置です。予防矯正として使用します。
プレオルソは柔らかい素材でできており、痛みが少ないことからお子さんの負担を軽減しながら治療を進められます。また、歯並びだけでなく、口腔機能全体が正しく発達するように導くことができる点も大きなメリットです。
とはいえ、プレオルソだけでは歯並びを完璧に整えることはできないため、歯が生えそろった段階で本格的な矯正治療を始めるのが一般的です。また、お子さんの協力度によって、治療が長引く可能性もあります。
計画どおりにプレオルソの治療を進めるためには、保護者の方がサポートしてあげることが大切です。
小児矯正を検討されている方は、東京都中央区日本橋にある歯医者「ゆずり葉歯科」にお気軽にご相談ください。
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